来るべきアレフバー の世界

ペルシア文学の余白=世界文学の中心

アニメ『アルスラーン戦記』の行く末についてふと考えた

明日はアニメ『アルスラーン戦記』第2話放送ですね。

 

さて、コミック版のほうは、先日申しましたように人からお借りして3巻まで読んだのですが、せっかくなので章立てとストーリー構成をメモしておきました。原作とコミック、アニメで話がこんがらがってきそうだったので・・・

 

☆(ネタバレになりますので今後のストーリーを楽しみたい方はご注意

 1巻

アルスラーン戦記(1) (講談社コミックス)
 

 第一章 「エクバターナの栄華」

コミック版オリジナルエピソード。11歳のアルスラーンが脱走したルシタニアの少年エトワールに引き回される。

第二章 「アトロパテネの会戦」

霧の中で苦戦するパルス軍。隊からはぐれたアルスラーンの前に裏切り者カーラーンが現れる。

第三章 「黒衣の騎士」

アンドラゴラス退陣。ダリューンカーラーンの対決。退陣するアンドラゴラスの前に銀仮面の男が現れヴァフリーズが殺される。

第四章 「旧友(ルビ:とも)との再会」

ダリューンアルスラーンナルサスのもとへ向かう。

 

2巻

アルスラーン戦記(2) (講談社コミックス)
 

第五章 「君主の度量」

隠遁していたナルサスが、将来宮廷画家として迎えるというアルスラーンに折れて合流。

第六章 「救いの一矢」

ルシタニア軍に包囲されたエクバターナ。ルシタニアに囚われ、味方の矢で死にたいと叫ぶ万騎長(マルズバーン)シャプールを弓で射てとどめを刺す謎の男(ギーヴ)の登場。

第七章 「流浪の楽士」

王妃に謁見するギーヴ。ルシタニアにそそのかれた奴隷たちが反乱し、ギーヴは王妃を連れて地下道から脱出する。

第八章 「血塗れの門」

王妃が替え玉であることを見抜くギーヴ。そこへ銀仮面の男が現れる。王宮から火の手があがり、サーム、ガルシャースフがルシタニアの手に落ちる。

第九章 「流血の狂宴」

洞窟から出発するアルスラーン一行。エクバターナは陥落し、イノケンティス七世が入城する。

第十章 「囚われの王妃」

タハミーネ王妃が捕らえられる。王妃を一目見て好意を抱くイノケンティスイノケンティスとボダンに不満を抱く王の弟ギスカール公爵とその部下たち。ルシタニア人の奴隷を探しにエトワールが現れる。

 

3巻 

アルスラーン戦記(3) (講談社コミックス)
 

第十一章 「カーラーンの出陣」

エトワールと、エクバターナを偵察にきたエラムが刀を交える。カーラーンが襲うと思われる村へと向かうアルスラーン一行。

第十二章 「絶世の美女」

ギーヴファランギースが出会う。アルスラーンに合流しようとするファランギースに同行するギーヴ。とある村では、カーラーンが男たちを殺すよう命じている。

第十三章 「裏切りの英雄」

ナルサスの策にはまり、北へ向かうカーラーン軍。ファランギースギーヴアルスラーンたちに合流する。谷間におびき出されたカーラーン軍にアルスラーンたち5人が奇襲をかける。アルスラーンに襲いかかるカーラーンに、ダリューンが挑む。

第十四章 「王の行方」

瀕死のカーラーンの口から、王が生きていることを知らされる。

第十五章 「正統の王」

アルスラーン一行はエクバターナへ向かう。魔術師がカーラーンの死を銀仮面卿に告げる。

第十六章 「イノケンティス王の恋」

タハミーネに求婚するイノケンティス大司教ボダンはパルスの書物を焼き払う。エクバターナの街に潜伏するナルサスダリューンナルサスはボダンを自ら殺す決意をダリューンに宣言する。

第十七章 「仮面の下」

王の居場所を探る二人の前に銀仮面卿が現れる。ダリューンの一撃で仮面を剥がされる銀仮面卿

第十八章 「水辺の再会」

逃げる銀仮面。山小屋に身を隠すアルスラーンたちの前に、エトワールが現れる。

第十九章 「二人目の王子」

アルスラーンの口から仲間の奴隷たちが殺されたことを聞くエトワール。アルスラーン聖典をわたし、改宗する気になったら城に来いといってその場を去る。母がイノケンティスに求婚されていることを知って焦るアルスラーン

いたぶられるアンドラゴラスの前に銀仮面卿が現れ、自分がオスロエスの息子ヒルメスであることを明かし、自分が真の王(シャーオ)であると宣言。

 

 

原作(光文社文庫版)と照らし合わせると、ここまでが丁度原作の第1巻「王都炎上」の終わりに相当します。コミック版のエトワールとの絡みは、確か原作にはない逸話です。

 

王都炎上―アルスラーン戦記〈1〉 (光文社文庫)

王都炎上―アルスラーン戦記〈1〉 (光文社文庫)

 

 

さて、こうして見ますと、コミック第1巻は全4章、第2巻は全6章、第3巻は全9章と、徐々に章の数が増えているのですが、本の厚さが変わっていないので、1章の長さがどんどん短くなっていることが分かります。

 

先回放映されたアニメの第1話は、コミックの第1章に相当していました。ということはですね、仮に、予定通り今年の9月にコミック第4巻が出るとしても、アニメが毎週放映された場合、8月9日で第19回になってしまう訳です。8月16日にはコミック単行本化されていない第20章に入ってしまい、アニメが単行本を追い抜いてしまいます。

 

勿論、別冊少年マガジンでは連載が先に進んでいますが、月刊誌ですので年間12章、アニメのほうは単純に考えればその4倍強の早さで進んでいきます。

 

それも、1章をアニメ1話分に換算した場合の話ですので、短い章を30分番組のために相当引き延ばすか、特番などで放映を潰すかしないと、早晩アニメがマンガ連載に追い付いてしまうことが予想されます。

 

その場合、原作から直接アニメにネタを補給することになるのでしょうか・・・コミック3巻分(19章=アニメ5ヶ月弱の放送)で原作の1巻に相当ということは、35ヶ月で7巻『王都奪還』(第1部の終わり)あたりまで話が進みますかね・・・非常におおざっぱな計算ですのでアレですが、6年で『天鳴地動』あたりまで追い付くのかな・・・

  

王都奪還・仮面兵団 ―アルスラーン戦記(7)(8)  カッパ・ノベルス

王都奪還・仮面兵団 ―アルスラーン戦記(7)(8) カッパ・ノベルス

 

 

 

・・・てゆうか、こんなこと考えて、何になるんだろうか(笑)

 

行けるところまで行けばいいよね!ヤシャスィーン!!

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