来るべきアレフバー の世界

ペルシア文学の余白=世界文学の中心

極東書店ニュース no. 617より

『極東書店ニュース』 no. 617が届きました。
 
気になる本をいくつかメモしておきます。
 (ここでAmazonへのリンクを貼ったりするのはフェアではないと思いますので、カタログ中の和訳タイトルのみ紹介します。これをですね、極東書店さんのHPの「書籍簡易検索」にコピペして検索すると、詳細情報がわかるという仕組みです。)
 
※冒頭の数字はカタログ内の番号です。
  • 8.文語アラビア語における慣用表現辞典(カイロアメリカン大学、2014年6月)
  • 15.16世紀末から20世紀初めまでの中央アジアの書籍の技法(ブリル、2014年9月)
  • 50.アヴィセンナのKitab al-Najatの中世ヘブライ語訳(ブリル、2014年9月)
  • 258.ファフルッディーン・ラーズィー――クルアーン解釈と神学的推論の師――(オックスフォード大学出版、2014年12月)
  • 255.初期のイバード派の神学(ブリル、2014年7月)
  • 257.道徳的合理主義とシャリーア(ラウトリッジ、2014年12月)
  • 260.イスラームと論争――ラシュディー以降の言論の自由の政治(パルグレイヴ・マクミリアン、2014年11月)
  • 1928.宗教帝国から世俗国家へ ――トルコ、イラン、ロシアにおける国家の世俗化――(ラウトリッジ、2014年)
  • 1947.イランにおける遊牧生活――古代から現代まで(オックスフォード大学出版、2014年5月)
  • 1948.イランにおける1953年のクーデタの背後で(ケンブリッジ大学出版、2014年11月)
  • 1960.『王のための助言』全2巻――10世紀のイランにおける知恵と政治――(エディンバラ大学、2015年1月)
  • 1967.初期イスラーム時代のイラン――政治、文化、行政、公的生活 633~1055年――(ブリル、2014年10月)
  • 2600.中世のキリスト教世界とイスラームの権力と制度の形成(ブリル、2014年8月)
  • 2980.アラビア語の辞書学の伝統(ブリル、2014年6月)
 
他にもオスマン帝国関係、アラブ関係、政治経済関係のものがありますが、私のアンテナにひっかかったのはこのぐらいでしょうか。
 
といっても、出版社名をみればわかるようにどれもお高い本なので、簡単に買えるわけでもなく、買ったとしても全部読めるわけがないのですが。
 
少し補足しますと、
255番は「アブドゥッラー・イブン・ヤズィード・アル=ファザーリーのカラームのテクスト6編」、
1960番は「偽マーワルディーのNasihat al-muluk、コンテクストとテーマ」という副題があります。
1967番はBertold Spulerの本の英訳です。(翻訳なのにすごく高い!ブリルは何を考えているんだ)
 
インターネットで何でも見つけられる時代とはいえ、主体的に検索しなければ何も見つけられません。しかしこんなふうに手間暇かけて新刊書のタイトルを和訳し、冊子体のカタログにしていただけると、予期せぬ本との出会いがあったりして、非常に便利です。

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