来るべきアレフバー の世界

ペルシア文学の余白=世界文学の中心

安倍晋三ほか『世界論』(土曜社、2014年)

図書館のOPACでちまちま探していたら、こんな本があるのを知りました。

世界論 (プロジェクトシンジケート叢書4)

世界論 (プロジェクトシンジケート叢書4)

 

日本やイランを含む国々の首脳や閣僚、エコノミストなどの寄稿文20篇を収録しています。プラハに拠点を置く「Project Syndicate」に寄稿されたものらしいです。 イラン関係の文には以下のものがあります。

  • 3 イランは変わったか? / トルキ・ビン・ファイサル・アル・サウド(サウジアラビア王族)

詳しい目次はこちら(版元のページ)

ロウハニ大統領の文章は、イランがこれから緊張緩和に向けて舵をとっていくこと、核兵器の製造は決して行わないことを主張しています。また、「パレスチナに対する入植中断を求める声が高まり、占領の終結を迫る国際社会の圧力が強まるたびに、この(イランの)核をめぐる疑惑がわき起こってきた」として、暗にイスラエルがイランの核問題を煽っていると示唆し、「イランが核兵器の開発を意図していないことは米国の情報機関も確認済み」と述べています。

これと対照的に、その前後の寄稿文(3と5)はイランに対する警戒を露わにしています。

この手のものは、情勢が変わってしまってから読んでもつまらないですから、今読んでおきたい1冊ですね!(←5ヶ月も過ぎてから何を言うww)。2014年の世界を占う上で参考になると思います。

Copyright © Yasuhiro Tokuhara, All rights reserved.