来るべきアレフバー の世界

ペルシア文学の余白=世界文学の中心

グタス『アヴィセンナとアリストテレス主義の伝統』第2版

この4月に発売予定の本です。現時点ではまだ出ていないようですが。

Avicenna and the Aristotelian Tradition: Introduction to Reading Avicenna's Philosophical Works

Avicenna and the Aristotelian Tradition: Introduction to Reading Avicenna's Philosophical Works

 

 初版は1988年ですが、2013年付けの第2版の序文が追加されており、版元のページの梗概を読むと、内容的にもこの四半世紀の研究成果を反映させて全面的に改訂され(completely revised)、新たにイブン・スィーナー(アヴィセンナ)の哲学的企図を要約する最終章"CODA. Avicenna’s Philosophical Project"、補遺としてイブン・スィーナーの真作に関する批判的目録(解題?)" Inventory of Avicenna’s Authentic works"を追加したとのことです。

この補遺には、マフダヴィーの著作(恐らくこちらのイブン・スィーナー写本目録)の情報を更新した、イブン・スィーナー著作の全ての写本と重要な刊本と翻訳書の情報が含まれるとのことです。

イブン・スィーナー研究に欠かせないツールとなることを目指したこの本、初版は現在少なくとも22の大学等図書館に所蔵されているようです(CiNii Booksの検索結果参照)。

完全なる改版という言葉を信じるなら、2版も購入しないといけないですね・・・こういう場合、初版は(閉架書庫、保存庫などに)お蔵入りになってしまうのでしょうか・・・D

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