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来るべきアレフバーの世界

ペルシア文学・イラン文化研究と図書館の話

『名高きアミール・アルサラーン』第10章のあらすじ

前回から随分時間があいてしまいました。第10章が長かったのと、混んでいたり傘をもったりして電車の中で本を読めない日が続いていました。

さて、愛する王女が死んでしまう第10章です。前半のクライマックス的場面といえるでしょうか。前回までのあらすじは、ページ下の方のリンクを参照あれ。

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第10章「策略の罠」

三日間ろくに眠っていなかったため、アルサラーンはコーヒーハウスに戻って眠ろうとするが、王女のことを考えるといてもたってもいられなくなり、さっそく夜間外出禁止令を破り、黒い服を着て出かけていく。

行き先もわからぬまま見知らぬ庭園にたどりつくと、嘆き悲しむ女の声が聞こえる。近づいてみると、それはアルサラーンとの別離を悲しむファッロフ=ラカーだった。黒ずくめのアルサラーンが入っていくと、王女は恐怖で気を失うが、それがアルサラーンであることが分かると歓喜の叫びを上げる。

二人は口づけを交わしたり肩に手を回したりお喋りしたりしながら明け方まで過ごした。

日中、カマル大臣が演芸場にきてまたも正体を明かすよう迫るが、まだシラを切り通すアルサラーン。

そして、その夜も王女との逢い引きを果たした後、帰路に着くアルサラーンだが、エルマース・ハーン率いる400人の衛兵たちに取り囲まれてしまる。

絶体絶命の状況で、アルサラーンは近づいた衛兵に剣を抜いて襲いかかる。部下を殺されたエルマース・ハーンがアルサラーンに立ち向かうが、あっけなく殺される。しかし、さすがのアルサラーンも、400人の衛兵を一人で倒すことはできず、50人を倒したところで力尽き、腕も上がらなくなる。

もはやこれまでと、死を覚悟したアルサラーンの前に、突如13人の黒ずくめの男たちが現れ、アルサラーンを救う。

黒ずくめの男たちのリーダー格の男は、実はカマル大臣だった。カマル大臣は、エリヤースが正体を明かしてアルサラーンであると認めれば、ファッロフ=ラカーと一緒にさせてやると執拗に誘惑する。はじめはシラを切っていたアルサラーンだが、カマル大臣の口車にのせられ、とうとう正体を明かしてしまう。

夜が明け、エルマース・ハーンが殺されたことを知ったペトルス・シャーは、エルマース・ハーンを殺した黒い服の男が演芸場のエリヤースに似ていたという衛兵の証言から、エリヤース、ハージャ・ターウース、ハージャ・カーウースの三人を捕らえるよう命じる。

一旦はアルサラーンの処刑を考えたペトルス・シャーだが、カマル大臣の提案により、大臣が自宅にアルサラーンを連れて帰り、その間縛り上げて拷問し、白状させるという選択を受け入れ、犯人が誰であろうと10日以内に捜し当てるよう命じる。

カマル大臣はアルサラーンを邸宅に連れ帰ると、庭園内で自由に過ごさせる。アルサラーンはカマル邸で酒を飲んだり水タバコを吸ったりして三日間をのんびりと過ごした。四日目の夜、 またも王女への思いに捕らわれたアルサラーンは、嘆き悲しむ。様子を見に来たカマル大臣が、数日後に王女に会わせてやるのに何を悲しむのかと尋ねると、アルサラーンは、今夜王女に会えなければ、別離の悲しみで数日後まで生きていられないと訴える。

カマル大臣は、千人の護衛が守る王女の庭園に無事に連れて行ってやるかわりに、二つの条件を提示する。一つは、カマル大臣のいかなる命令にも服従すること。もう一つは、王女の庭園に居られるのは5時間まで、そしてどんなに王女が尋ねても、カマル大臣に連れて来られたということを絶対に言わないこと。そうすれば、三日後には今度は王女をカマル大臣の庭園に連れてきて、アルサラーンを王女とともにルームに帰させてやるという。

王女に会うためなら身も心も売り渡す覚悟のアルサラーンは、カマル大臣の条件を飲む。黒い服を着て、カマル大臣とともに王女の庭園に向かう。隠された地下道の入り口の鍵を大臣が開け、庭園の中へと入っていくアルサラーン。二人は出会うなり抱き合い、熱い口づけを交わす。

アルサラーンは、エルマース・ハーンを殺し、カマル大臣に助けられたことを王女に話す。カマル大臣に正体を明かしたのかと問う王女に、アルサラーンは、正体を知られずに今もエリヤースとして通っていると嘘をつく。カマル大臣の予想通り、王女は、千人の護衛がいるのにどのようにしてここに来たのか、カマル大臣と一緒に来たのではないかと執拗に尋ねる。もはや王女よりもカマル大臣を信用するアルサラーンは、大臣の言いつけ通り、壁を上って一人で入ったと言い張る。

夜明けが近づき、アルサラーンはまた次の日も来ると約束して王女のもとを去る。このようにして五日間、アルサラーンは王女のもとに通うことができた。

六日目の夜、カマル大臣はアルサラーンが自分を信頼しきっていることを確認し、ペトルス・シャーが与えた十日間の猶予のうち、今日が8日目であること、そして二日後にはアルサラーンはシャーに引き渡され、殺されるか投獄されるということを伝え、王女とともにルームに行きたいかどうかを尋ねる。

どうやって王女を連れ出すのかと問うアルサラーンに、カマル大臣は次のように言う。王は王女がさらわれることを恐れ、カマル大臣とシャムス大臣をして王女の紅玉の首飾りにまじないをかけさせた。そのため、首飾りをしている内は誰も王女に手をつけたり外に連れ出したりできない。王女に眠り薬を飲ませ、気を失っている間に首飾りを外すがよい。

大臣を信用しきったアミール・アルサラーンは、懐に薬を入れ、王女のもとへ向かう。

庭園でいつものようにアルサラーンを待っていた王女は、別れの予感を感じ取る。本当はカマル大臣と一緒に来たのではないのかと執拗に問う王女に対し、アルサラーンは断じてそのようなことはないと嘘を突き通す。しかし王女は、その疑いを抱いたまま、アルサラーンが薬を入れた酒を飲み、彼の腕の中で気を失ってしまう。

まじないのかけられた紅玉の首飾りを外すため、アルサラーンが王女の襟を開けると、まるで象牙のように白い胸が露わになった。

アルサラーンはその真っ白い乳房と乳首に驚き、何度か口づけ、眺めた(オイオイww)。

そして首飾りを外した途端、背後から「この痴れ者めが!とうとうやったぞ」という怒号が響き渡る。アルサラーンが後ろを見ようとしたところ、耳に張り手を受けて倒れ、気を失ってしまう。

気がつくと、夜明けが迫ってあたりは白んでいた。そしてあろうことか、血だらけのベッドの上には、王女は耳から耳までを切り裂かれて死んでいた。取り乱して逃げ出すと、地下道の入り口でカマル大臣が寝ていた。二人は地下道から外へ出る。

王女がいなければ生きている意味がないと、短剣で自害しようとするアルサラーンを必死になだめて止めるカマル大臣。

王女の死を知った王ペトルス・シャーは、やはりカマル大臣がこの惨劇の原因であると判断し、自らが投獄したシャムス大臣に頼る。

娘を殺されて嘆き悲しむペトルス・シャーに対し、シャムス大臣は、王女を生き返らせる代わりに王女をアルサラーンに嫁がせることを提案する。王は戸惑ったが、娘が生き返るならとシャムス大臣の言う通りにし、ファッロフ=ラカーの遺体を炎の中に投げ込んだのだった。

 

 

いかがでしたか。気絶している女のおっぱいにキスしてしまうという、英雄とは思えないアミール・アルサラーンのバカ野郎ぶりに私は辟易してしまいました。。。

 

過去のあらすじ 

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