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来るべきアレフバーの世界

ペルシア文学・イラン文化研究と図書館の話

イランで南京虫に襲われたの巻(1)

ちょっと古い話ですが、2009年にイランのホテルで南京虫に襲われたときのことを書きます。何かの参考になるかも知れませんので。さっそく文学から脱線してしまい恐縮です。

ホテルの名誉のために名前は敢えて伏せておきますが、フェルドウスィー広場からそう遠くないところにあるその三つ星ホテルは、同じクラスのホテルと比べるとサービスやレストランも悪くなく、部屋はキレイだし、何よりロビーで無線LANが使えるので、2008年、2009年と出張に利用しました。

歳をとると外食のイラン料理とファーストフードを食べ続けるのがしんどいので、本当はキッチン付きの部屋でマルタイの棒ラーメンでも茹でたいところですが、テヘランのホテル料金は年々上がり続けており、とても無理。私が泊まったそのホテルですら、2008には規定の宿泊費でツインの部屋でも泊まれたのが、2009年にはシングルで予算ぎりぎり。

一人なんだからシングルでいいじゃないか、と思われるかも知れませんが、どういう訳か、最近イランでは、このクラスのホテルだとシングルを予約させてくれません。日本から電話ではまず無理、現地の友人に頼んでもダメ。

後で分かったことですが、現地人で地方から出張などで来る人は予約をしないで、部屋の空いたホテルが見つかるまで何軒か回ることが多いようです。そういう素泊まりの人たちが少なからず現れることを見越して、シングルルームを空けているみたいです。そしてできるだけツインやダブルの部屋から予約で埋めていく、という方針なのでしょう。

イラン人であれば、空き部屋が見つかるまで幾つもホテルを回るのでしょうが、空港から重いスーツケースを持って来た外人にはこれはキツイでしょう。タクシーに荷物をおいて降りたら荷物ごとドロンされた、というケースも聞いたことがあります(イランに行かれる皆さん、トランクに荷物を入れてタクシーを降りるときは運転手を先に降ろしてトランクを開けさせましょう!)。

それは稀なケースだとしても、夜中に空港に着くのに行き当たりばったりの宿探しなんて・・・私は初めてイランにいったときやりましたが、もう嫌ですね。運転手の知り合いのホテルに連れて行かれたりして。

という訳で、2008年はイランにいる友人を介してツインの部屋を予約できたのですが、2009年はシングルを希望したら予約できず、とりあえずツインを予約し、シングルが空いたら移れるという約束で、最初はツインの部屋に泊まらされました。

しかし予算オーバーなのでそのままツインに泊まり続けると滞在費がなくなってしまう。一日も早くシングルに移りたいと、朝ロビーに行って尋ねるのですが、答えは「まだ空かない」。そんな感じで二日が過ぎました。

全体的に混んでいる気配もなく、シングルが空いていないなんて、なんか嘘臭いな、と思うようになりました。他のホテルに移ることを考えたのですが、他のホテルも同様に電話でシングルの予約はできないと言われるので、直接行かなければいけない。

しかし、一人でスーツケースとキャリーケースを持ってウロウロするのは、真夏で暑いし、上に書いたようにしんどい。実際に車で何軒か回ってみたのですが、どこもボロい感じで、同じ位の値段のホテルでは、やっぱりその時泊まっていたホテルが一番良く見えました。

しかし背に腹は代えられない。近くのホテルのシングルが空いていることを確認してホテルに戻り、フロントに行って「三週間の滞在の予定だったけど、シングルが空かないなら午後チェックアウトするから。」と言いました。

すると、フロントのお姉さんは真剣な顔でこっちを見て言いました。「今日の宿泊料はもうチャージされているから、明日にしたら?多分、空くと思いますよ」。

 

やっぱりね。最初からこう言えば良かったよ。

 

そして次の朝。ようやくシングルの部屋に移ることができました。しかし、それが恐怖のはじまりだったのでした・・・(つづく)

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