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来るべきアレフバーの世界

ペルシア文学・イラン文化研究と図書館の話

「ペルシア語講座」(講師:中村菜穂さん)開催のお知らせ

告知

ずいぶんと更新をサボってしまい、気がつけばもう10月になってしまいました。

 

今日は、11月から青山地下スクールで開催されるペルシア語講座のお知らせです。

 

11/7 (月)〜 ペルシア語講座 | 左右社

日程:2016年11月7日(月)~2017年2月13日(月)/全12回 ※いずれも月曜開催
時間:19:00~21:00(1コマ 2時間)
講師:中村菜穂
会場:左右社 青山地下スクール
渋谷区渋谷2-7-6金王アジアマンション内地下(事務所:同建物502号室)
定員:先着15名(最小開催人数8名から)

詳しくはこちら↓もご覧ください。

ペルシア語講座 | 左右社青山地下スクール

 

講師の中村菜穂さんは、近現代のペルシア詩がご専門で、以下のような訳書もあります。 

現代イラン詩集 (新・世界現代詩文庫)

現代イラン詩集 (新・世界現代詩文庫)

  • 作者: Farzin Fard,鈴木珠里,前田君江,中村菜穂,ファルズィンファルド
  • 出版社/メーカー: 土曜美術社
  • 発売日: 2009/06
  • メディア: 単行本
  • クリック: 3回
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古鏡の沈黙―立憲革命期のあるムスリム女性の叫び

古鏡の沈黙―立憲革命期のあるムスリム女性の叫び

  • 作者: ジャーレ,ザフラー・ターヘリー・ハギーギー,Zhale,Zahra Taheri Haghighi,中村菜穂,鈴木珠里
  • 出版社/メーカー: 未知谷
  • 発売日: 2012/04
  • メディア: 単行本
  • クリック: 1回
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ペルシア文学を本格的に研究しようなどという奇特な人は、そもそも少ないわけですが、最近は、『アルスラーン戦記』に便乗して注目を浴びようなどという邪な輩や、ペルシア文学で食えないから刑務所や図書館で奉公して糊口をしのごうなどという尻の軽い自称研究者もいるとか、いないとか。

 

中村さんは、そんなペルシア文学をゼニとしてみるような汚れた人とは対極にある、ペルシア詩を詩として読み、味わい、翻訳し、また自らも詩人である、まさにペルシア文学から愛されるべき人なのであります。

 

各回にテーマが設定されているようで、12回の授業を通してイランのいろんなことが分かるようになるに違いありません。私が受講したいぐらいですわ・・・

 

申し込みは10月末までのようですが、先着15名とのことなので、こんなブログを読んでいる間に埋まってしまうかも知れませんよ!!ペルシア語&イラン文化に関心をお持ちの方はお急ぎを!!

 

イランとイスラム―文化と伝統を知る

イランとイスラム―文化と伝統を知る

 

 

 

 

 

テコンドー女子57kg級、二人のイラン人選手

スポーツ

オリンピックも残すところあと2日。私は夜中にテレビは観られないので、朝のニュースで結果を知るだけなのですが、毎日いろんな種目で日本人選手のメダル獲得のニュースがあって、端的にすごいと思います。この記事を書いている現在、日本は金メダルの獲得数で6位、メダル総数では5位。上位の国はアメリカ、イギリス、中国、ドイツ、ロシア・・・やはり最新の技術や情報を駆使してトレーニングできる大国のほうが有利なのでしょうか。

 

テレビの性格上(?)、メダルを取れなかった選手にはあまりスポットが当たらないし、まして負けた外国の選手たちのことはなかなか知ることができないのですが、それぞれに背負っているものがあることでしょう。

 

昨日の朝、出かける前にテレビを観ていたら、女子テコンドーの試合が放送されていました。戦っているのはモロッコとベルギーの選手でしたが、ベルギーの選手は背中にASEMANIの文字。イラン系を思わせる苗字です(画面の表示では「アセナニ」となっていましたが)。

 

テコンドーにはあまり関心がなかったのですが、一瞬の隙をつくハイキックのキレにちょっと興奮してしまいました。実況でも触れていましたが、ラヘレ・アセマニ選手はイランからベルギーに政治亡命した選手なんだとか。

 

www.youtube.com

 

ペルシア語風の発音ではラーヘレ・アーセマーニー。広州で開催されたアジア競技大会2010では、イランの女性選手として初めて決勝に進出。韓国に敗れ銀メダルを獲得します。イランでもトップレベルのテコンドー選手であった彼女は、2012年におばを頼ってベルギーに移住、自らテコンドーのナショナルチームの門を叩きます。政治亡命の申請をし、在留が認められますが、イラン国籍のままではヨーロッパ選手権や世界選手権には出場することができません。難民チームでのオリンピック出場を目指し、1月にイスタンブルで行われたヨーロッパ代表選考会で優勝、オリンピックの4月にベルギー国籍を取得し、ベルギー選手としてオリンピックに出場することになりました。

 

上の動画の中で、アセマニ選手はイランにいたら海外の大会に参加するのが難しい、と言っています。ベルギーに移住することで世界の選手たちと対戦する機会も増え、国籍を取得したことでベルギー人として世界大会に参加できるようになった。政治亡命の詳しい理由は分かりませんが、彼女にとってはスポーツのためであり、また亡命を受け入れたベルギー政府側も、彼女のテコンドーの実力を考慮したであろうことは、単なる想像ですが恐らくそうでしょう。

 

私が観た試合は敗者復活戦でしたが、その後、惜しくもエジプトのヘダヤ・ワフバ選手に敗れて銅メダルを逃します。

 

皮肉にも、同じく敗者復活戦から銅メダルを獲得した二人のうち、もう一人はイランのキーミヤー・アリーザーデ選手でした。

 

www.abc.net.au

 

www.presstv.ir

 

女子テコンドーでイラン初のオリンピック・メダリストということで、イラン国内でも大統領から祝福の言葉が贈られました。

 

こうなると、果たして亡命する必要があったのかと考えてしまいそうですが、そのとき、その人にはその選択肢しかなかった。歴史に「もしもあのとき」はあり得ません。勝負の世界はシビアで、だからこそ様々なドラマがある。

 

私が身をおいている世界では、人文学それ自体は基本的に競争とは無縁ですが、お金をもらうためにはポストの公募や科研費助成金の公募といった競争があります。

 

できることなら、頑張ってる人みんなに「金」をあげて欲しいものです・・・

国立公文書館 企画展「ようこそ地獄、たのしい地獄」

生存記録 展覧会

先日、国立公文書館で開催中の企画展「ようこそ地獄、たのしい地獄」を観に行ってきました。

 

展示会情報:国立公文書館

 

f:id:iranolog:20160816143142j:plain

入り口のアスファルトに描かれたトリックアートです。中途半端に切れてて済みません。

 

お役所がやっている、無料の展示会、ということで特に大きな期待もせず行きましたが、面白い本が沢山あり、結構じっくりと見入って(読み耽って)しまいました。

 

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写真はありませんが、一番ウケたのは、道成寺絵詞のお話。パネルで物語の絵巻が全部みられるようになっています。

 

ネットでよく見られるのは、安珍と清姫の物語なんですが、これの異本にあたるのでしょうか。

www.dojoji.com

 

安珍の話は、清姫が勝手に美しい僧の安珍に惚れ込んで追いかけまわすというストーカー的逸話なんですが、こちらのパネルのほうのお話は、もうちょっと悲哀があります。

 

夢のお告げで深い因縁で結ばれていると言われた幼い女を、修行の妨げになるからと刺して逃げた僧が、都で女と契りを結ぶんですね。この場面の画とセリフは、かなりラブラブなんですが、そのとき胸の傷を見たのか、この女が自分が刺した娘だと知った僧は、因縁から逃れるために逃げていきます。

 

それで、最後は蛇に姿を変えた女に捕まってしまうんですが、個人的には、契りを結んだということは、嫌いなタイプでもないだろうに、因縁を怖れて逃げるとかいう意味が分かりませんでした。逃げるから女性は蛇のお化けになっちゃったんですよね。可哀想に。

 

画を見ながら読む方が絶対面白いので、興味のある方は是非観に行って下さい。

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